RUIN OF THE WEB DESIGNER

Webデザイナーの成れの果て

アルバムレビュー【YOU/ART-SCHOOL】

2014年4月9日、ART-SCHOOL、約2年ぶりの渾身のフルアルバム。この作品に心打たれたので、早速レビューを書くことにしました。まず、言っておく必要があるが、これは、まぎれもない、名盤である。

01. 革命家は夢を観る

アジカンゴッチがプロデュース、ラッパー環ROYが参加した作品。先行でPVが公開されてましたね。なので、一番最初にフルで聴いたのはこの曲。まぁ、アルバムの流れで聴いてもそうなるか。初めて聴いて、率直に思ったのは、「理樹さんの声って、こんなにも優しいんだな」と。声、前作より、格段に良くなってます。
それと、「ラップはちょっと…」と思ったし、多くのファンのみなさんもきっと同じことを思った筈だが、何度も聴いていくうちに、その感覚は薄れて行った。むしろ、理樹さんの優しい声を引き立たせるスパイスになっていると思います。ゴッチのコーラスとブルースハープも良い味出してます。この曲名、「見る」じゃなくて、「観る」なんですね。これもきっと意味があると思います。

02. Promised Land

名曲キター!イントロから鳥肌!Aメロのメロディーも歌詞も、僕、ツボ!
アートを聴いて、この感覚になったのはいつぶりだろうか。最近の作品がダメとか、そういう意味ではないけど、このバンドのキラキラした部分というか、『夜の子供たち』を連想させる曲。
「You know♪ You know♪」って、Killing Boyの『xu』でも言ってましたけど、なんか好き(笑)今のところ、今作で一番気に入っている。

03. Water

『Mary Barker』とも『君は天使だった』とも近いような、でも新しい感じの曲。前々作『BABY ASID BABY』や前作『The Alchemist』ではありえない曲調。やっぱりキラキラしてる。

04. Perfect Days

ゴリってるギターリフから始まる。ドラム良いですね。アートの歴代ドラマーって、みんな好き。相変わらず、同じような単語が出てくるが、今までとは違う表現、なんというか、うーん、うまく表現できない(笑)
これも僕かなり気に入っている。

05. YOU

まず、イントロ、恐い(笑)聴いたのが一人で夜の部屋だったのがいけなかったのか。
このアルバムの、リードトラックってことでいいのかな?これもかなり綺麗ですね。名曲。

06. HeaVen

YOUのトレイラーの一番最初で流れてたアルペジオがこれ。
『14souls』に収録されていてもおかしくない、この頃の雰囲気に近い。でも、『BABY ASID BABY』と『The Alchemist』があってこそ、作れたんだろうな。そんな一曲。
これも気に入っている。

07. Driftwood

トディ良いねぇ。
光が溢れて来そうな、そんな一曲。
レビュー短いですが、僕はけっこう好きな部類。

08. Go / On

轟音。『BABY ASID BABY』並みにゴリってる。
なのに、何故か『PARADISE LOST』を思い出した。このアルバムを、木下およびアートの集大成みたいなことを言っていたが、まさにそれ。今回、ファルセットでのバックコーラス多いですね。声回復して良かった。

09. Miss Violence

『LOST CONTROL』?いや、違う。『Confusion』?いや、違う。そんな一曲。
しかし、この3曲、リズム隊が全部違う。それだけで、ここまで差が出るんですね。三者三様。いや、六者六様か。ナカケン、勇さんの存在は偉大なり。

10. RocknRoll Radio

ラララッ♪
なんとなく、ポジションは『Flora』の『THIS IS YOUR MUSIC』的な感じ。
爽やかで明るいちょっとポップ。ラララッ♪ラララッ♪ラララッラー♪

11. Intro ~ Hate Songs

このイントロって、リッキーが以前Twitterでちょろっと公開したデモが元になってるよね?
名盤『Anesthesia』の名曲『ecole』っぽいサウンド。
で、3分くらいから、たぶんHate songが始まるのだろう。今作は、特に歌詞に「愛」が出てきて、そこにこだわっている気がする。ラストを締めくくるのに最適な曲。

総評

アートってよく、歌詞カードにライナーノーツみたいなのが書いてあるんですが、今回そこに、こんな事が書かれていました。自身の声について。

『BABY ASID BABY』も、『The Alchemist』も、メロディ自体はポップだったんですが、喉の調子もあって、綺麗に届けられなかった。それはプロとして悔しかった。

理樹さん、ポリープだったんですね。2010年に出た『Anesthesia』から、ちょっと「ん?」ってなって、それでも、やっぱりカッコイイ声で。でもその後の2枚のアルバムおよびKillingの作品は、ちょっとがっかりだった。曲は好きなのになー。今の状態で、もう一回出してくんないかなー(笑)
ポリープの手術もし、万全で挑んだレコーディング。2009年あたりの声くらいには戻ってます。
インタビューとかを読んでもわかるが、とにかく、今回、リッキーは本気だということだ。
よく、芸能人のウラの顔がどうこうとか、プライベートがどうだとか、騒ぐけれど、僕は興味無いです。表舞台に出ているその人が好きなのであって、裏で性格が悪かろうが、何してようが、自分には関係の無い事。
彼の場合もそう。人間性がどうとか、どうでもいい(別に悪いと言っているわけではない)。彼が創り出す作品が、素晴らしければ、それでいいじゃないか。僕はこの作品に救われた。アートスクール、とういか、木下理樹さん、この先もどうか音楽を続けてほしい。

では(`・ω・´)ゞ

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